木造建築におけるラーメン工法について説明します。まず、ラーメン工法とはどのような工法なのか、構造材の種類や使用方法などの説明と併せて、その詳細をみていきます。さらに、ラーメン工法を使用すると、どのようなメリットがあるのか、また、どのような建物によく使用されているか、について取りあげていきます。
最後に、さまざまな工法やつくりに対応している中で、ラーメン工法に対して実績のあるオススメの構造設計事務所を確認しましょう。
大規模木造建築で
様々な工法に対応できる
構造設計事務所を探すならこちら
木材の柱と梁に直接螺旋を切ることで、構造用集成材の梁と柱に大径ボルトを組み込み、鉄骨と同様に、2方向への剛接合を可能にしたことが、ラーメン工法の大きな特徴です。
構造用集成材である柱と梁の接合部を、溶接などにより一体化させるように接合(剛接合)することで、強靭な「枠」を形成した構造となっています。木造では、柱と梁の接合部に、鋼板やボルトを用いて強固に接合した場合を、剛接合とみなすことができます。
ラーメン構造は、斜め材となる部材が必要ないため、空間を広く使えるようになります。そのため、デザイン(意匠設計)の自由度が高くなります。柱と梁だけで建物を構成するため、全方位にスパンいっぱいの開口を設けることができ、耐力壁や筋交いの配置にとらわれない自由な空間設計が可能なのです。
接合は、柱と梁をボルトなどで固定するだけであり、接合部のディテールもスマートです。また、建築後の間取り変更にも柔軟に対応できます。
本サイトでは、ラーメン工法に対応している構造設計事務所を複数ご紹介しています。会社ごとに各工法や大中規模、住宅、非住宅など、主に扱っている案件によって得意な分野がある場合が多いので、対応する案件に適した特徴を持っているかを確認しながら探しましょう。
意匠設計の意図をしっかり汲んだ構造設計に対応してくれるか否かも大きなポイントです。また、木造建築の経験則を多く持っていることや、意匠を実現するための技術を持っていることも重要なところ。技術は対応できる工法数が多い構造設計事務所がおすすめです。
大規模木造建築に対応する構造設計事務所のうち、対応できる工法の種類が豊富な3社をご紹介します。
工法の種類が多いということは、それだけ叶えられる意匠の幅が広いということ。
各事務所の“強み”にも注目して、相談先を探しましょう。
※対応工法例は、公式HPに表記のある工法のみを記載しています。
※選出した3社は2022年2月7日調査時点で「木造建築構造設計」というキーワードでGoogle検索し表示された木造建築に対応する31社の中から、大規模建築に対応する22社を抽出し、その中で公式HPに記載された工法が多い3社を選定しています。