木造建築におけるCLT工法について説明します。まず、CLT工法とはどのような工法なのか、構造材の種類や使用方法などの説明と併せて、その詳細をみていきます。さらに、CLT工法を使用すると、どのようなメリットがあるのか、また、どのような建物によく使用されているか、について取りあげていきます。
最後に、さまざまな工法やつくりに対応している中で、CLT工法に対して実績のあるオススメの構造設計事務所を確認しましょう。
大規模木造建築で
様々な工法に対応できる
構造設計事務所を探すならこちら
CLTとは、Cross Laminated Timberの略称で、ひき板(ラミナ)を並べて、繊維方向が直交するように積層接着した厚さのある木質系材料(パネル)です。
CLT工法は、工場で加工したパCLTネルを1階床・壁、2階床・壁と現場で積み上げて建てます。繊維が交差することにより、反りや狂いを軽減し、比較的太くない木や節の多い木材も活用可能です。また、CLTは、断熱性・遮炎性・遮熱性・遮音性などの効果も期待できます。
CLT工法で使用するCLTパネルは、施工して速やかに次の作業に移行でき、工期の短縮に繋がります。コンクリートの強度が出るまで1ヶ月近く固める必要があるRC造と比べて、工期の面でのメリットは明らかです。
CLTパネルは、大きな面材で部品点数が少なく、工場加工のCLTパネルを現場で組立可能なことも工期短縮に繋がります。また、重量は、鉄筋コンクリートの5分の1以下であり、基礎コスト・材料輸送費を軽減することが可能です。
本サイトでは、CLT工法に対応している構造設計事務所を複数ご紹介しています。会社ごとに各工法や大中規模、住宅、非住宅など、主に扱っている案件によって得意な分野がある場合が多いので、対応する案件に適した特徴を持っているかを確認しながら探しましょう。
意匠設計の意図をしっかり汲んだ構造設計に対応してくれるか否かも大きなポイントです。また、木造建築の経験則を多く持っていることや、意匠を実現するための技術を持っていることも重要なところ。技術は対応できる工法数が多い構造設計事務所がおすすめです。
大規模木造建築に対応する構造設計事務所のうち、対応できる工法の種類が豊富な3社をご紹介します。
工法の種類が多いということは、それだけ叶えられる意匠の幅が広いということ。
各事務所の“強み”にも注目して、相談先を探しましょう。
※対応工法例は、公式HPに表記のある工法のみを記載しています。
※選出した3社は2022年2月7日調査時点で「木造建築構造設計」というキーワードでGoogle検索し表示された木造建築に対応する31社の中から、大規模建築に対応する22社を抽出し、その中で公式HPに記載された工法が多い3社を選定しています。